『暑さ寒さも彼岸まで』といわれますが、今年はまだ少し暑さが続きそうですね。
とはいえ、朝晩は少しずつ気温も下がってきており、いよいよ10月は運動会!という学校も多いのではないでしょうか?
ところで皆さんは、運動会などの表彰式でよく使われる曲といったら、思い浮かぶ曲はありますか?
曲は知っているけれど、曲名は分からない…という方も多いのではないでしょうか?
これは、『見よ、勇者は帰る』という曲名です。
元々、音楽劇『マカベウスのユダ』という英雄物語の中で流れる一曲です。作られた当時、イギリスは王権争いの真っただ中で、争いの末勝利した新国王を讃えるため、勝者を物語の主人公ユダに重ねた音楽劇が作られたのです。1747年の公開以降イギリスでは空前の合唱ブームとなって広がり、功労者を讃える場面で使われるようになったのです。日本では明治初期にメロディーが伝わり、軍などの表彰式で使われることで、表彰式の定番曲として定着したそうです。
ちなみにこの曲の作曲者は【音楽の父・バッハ】と並ぶバロック音楽の偉大な作曲家であり、【音楽の母】とも呼ばれたヘンデルなのですが、ヘンデルは他にも最高傑作といわれるクラシックを生んでいます。それがこの曲↓
有名な『ハレルヤコーラス』です。正式には『メサイヤ』という題のオラトリオ。ハレルヤコーラスはその中の第2部最終曲です。
とても有名なこの曲ですが、曲が流れている間、必ず”あること”をしなければならないといわれたそうです。それがなんと、”立って聴く”だそうです。
1743年に初めて『メサイヤ』が公演されたとき、当時のイギリス国王・ジョージ2世が感激のあまり立ち上がって聴いたことがはじまりだとか…!
ゲオルグ・フリードリヒ・ヘンデル
日本でもよく耳にする定番の曲はたくさんありますが、少し調べると曲の成り立ちだけでなく様々な国の歴史的背景も分かるのでおもしろいですよ。ヘンデルだけでなく、その他の作曲者についてもぜひ調べてみてくださいね。
(幼少期は法律家にしたいという父が音楽の道に反対していたため、こっそり屋根裏部屋にピアノを持ち込んで練習していたところ、両親に見つかったヘンデル)
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